ふぐ処理師免許
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食の資格・検定紹介
調理・キッチンの資格
更新日:2023年5月22日
ふぐ処理師
ふぐを調理するなら必須!道府県知事が認定する専門資格
ふぐ処理師は、各都道府県の定めるふぐ条例に基づいて筆記・実技試験を受け、合格した者のことです。
資格の紹介
ふぐ処理師は、各都道府県の定めるふぐ条例に基づいて筆記・実技試験を受け、合格した者のことです。
ふぐ処理師免許は、ふぐを調理するために必要な資格です。ふぐは、テトロドトキシンと呼ばれる猛毒を持つ魚であり、正しい処理方法が必要とされます。この免許があれば、毒を取り除くための正しい手順を知っているため、安全かつ美味しいふぐ料理を提供できます。
都道府県によって「ふぐ調理師」「ふぐ処理師」「ふぐ包丁師」「ふぐ取扱者」「ふぐ取扱登録者」など呼び方は統一されていません。
ある都道府県でふぐ処理師免許を取得しても、ほかの都道府県では有効ではありません。ただし、特定の条件を満たす場合は申請することで、ふぐ調理師の免許を与えられることがあります。
資格取得のメリット
ふぐ調理師免許を取得することで、ふぐ料理を扱う飲食店での就職や転職活動で有利に働きます。とくに、和食店や割烹料理店、寿司店などでは重宝され、優遇されることもあります。職場によっては、資格手当が付くケースもあるでしょう。
日本料理の業態で調理師としてのキャリアを積みたい人は、料理のレパートリーが広がることはもちろん、業務の専門性を磨くことも可能です。
また、将来自分のお店を開業したい人は、ふぐ調理師免許を活かして、てっちり(ふぐ鍋)やてっさ(ふぐ刺し)などのふぐ料理を提供できます。
取得者の声
「季節や産地によって素材が変わるため、一定の品質を保ってふぐをご提供するのは大変な仕事です。でも、食べていただいたお客様から、美味しかったと言っていただけることが、最大の喜びです」
資格のとり方
ふぐ調理師免許の試験は、都道府県によって試験内容や応募条件(調理師免許の保有や実務経験など)が変わります。なかには講習を受講するだけでふぐの調理に必要な許可証が交付される都道府県もあります。
例えば、大阪府(ふぐ処理試験)では学科試験と実技試験、鑑別試験が実施されます。学科試験は、択一式で30問が出題されます。内容は水産食品の衛生に関する知識や関係法規、ふぐの種類と鑑別、ふぐの処理と鑑別、ふぐの一般知識などです。
実技試験では、ふぐの処理を行います。ふぐ1匹を処理し、可食部位および不可食部位にわけ、生殖巣の判別(精巣、卵巣)および各臓器(肝臓、腎臓、脾臓、心臓、胆のう、胃腸)の鑑別を実施します。
鑑別試験では、食用可能な5種類の実物のふぐを、選択肢よりその標準和名を回答します。 試験の合格率は毎年60%が目安です。
(参照:ふぐ処理試験について|大阪府)
ふぐ処理師免許の取得を希望する場合は、各都道府県に問い合わせて、申請方法や手数料、受付日時などを確認しましょう。
仕事先・キャリアプラン
ふぐ処理師は、ふぐ専門店や日本料亭、居酒屋などで活躍できます。ふぐは希少な高級食材のため、顧客単価の高いお店で扱われています。ふぐ処理師が活躍できる職場の多くは高級店が想定されます。
資格を活かすことができれば、業務の領域が広がり、責任のあるポジションも任せてもらえるため、スキルの向上やキャリアアップにも有利です。
飲食店以外にも、旅館・ホテル、加工食品の製造業や漁業関係でも、資格を活かせるでしょう。ふぐ処理師免許は、幅広い活かし方ができる資格だと考えられます。
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